『舞台版 誰ガ為のアルケミスト』~聖ガ剣、十ノ戒~

プロデューサー今泉潤からのメッセージ

『舞台版 誰ガ為のアルケミスト』〜聖ガ剣、十ノ戒〜 
3月13日(金)から22日(日)までの全15公演に関しまして、新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されている現況、および日本政府からの発表を鑑みて、開催中止の判断をさせていただきました。

「幕がちゃんと開くのか?」
そんなことが脳裏によぎりながら1ヶ月ほどの期間、芝居や殺陣の稽古を続けてきてくれた役者陣、そして最高の舞台にしようと頑張ってくれたスタッフの面々にまずはお礼を言いたい。
本当にありがとうございます。

そして、舞台を心待ちにしてくれていたタガタメユーザーの皆さん、そして本公演のキャストのファンの皆さん。
本当に申し訳ございません。
この決断は外的要因が大きいですが、無力感に苛まれています。
自分には何ができたのだろうか。

演劇・舞台は、「中止」ではなく「延期」という判断が難しいエンタテインメントです。
様々な事務所や会社に所属するキャストやスタッフの本番当日、1ヶ月程度の稽古のスケジュール、劇場の期間を合わせることが非常に困難であるからです。

観劇した誰かの人生を変えるような舞台にしようと準備をしてきましたが、幕が開かないと誰にも伝えられず、何も残せません。ですので、最後まで諦めずになんとか皆さんに届ける方法を模索しておりました。

今回のご報告に先立って、舞台のチケットを買っていただいた皆さんにはチケット代の払い戻し、もしくはチケット代をそのまま本公演を収録したDVDとの交換対応させていただくご案内をさせていただきました。

演劇・舞台はもちろん、音楽のライブやスポーツ等のライブエンタテイメントは観客の熱気や熱狂に演者や選手が呼応して、その場でしか感じられないバイブスが生まれてかけがえのない体験になるものです。

故に、演劇・舞台はその性質上、同じものは存在しないと考えております。生き物なのです。
演出家や脚本家と作った台本に、役者たちの芝居がスタッフの力と掛け合わさってそれを超えていく感動。
そして、それを劇場の皆さんと作っていく一体感。それが初日から千穐楽までの間に練り上げられていく。
これは舞台の醍醐味だと考えています。

そして、この舞台に出演してくれると決めてくれた役者たちを舞台に立たせたい。
上述しましたが、このメンバーでこの舞台をやるのは今回しかない奇跡の巡り合わせなのです。
あまり知られていないかもしれませんが、舞台は1公演に対してギャランティーをお支払いする形がほとんどです。
もちろんこのような状況ですので様々な考慮を最大限していきたいと考えていますが、彼らは舞台に立つことが仕事なのです。

そんなことを考えた結果、無観客でも毎日公演をしようと提案しました。そして、それを毎日配信できるようにと調整しておりました。
1回だけ舞台公演をしてそれを配信するのが普通かと思いますが、同じ舞台は存在しないとの思いから、できる限りの公演を開催します。役者たちは嫌がるかと思いましたが、みんなやる気になってくれています。
観客は僕と数人のスタッフだけですが、現場で一生懸命笑ったり、泣いたりして盛り上げたいなと思います。

直接皆さんにお会いできないことは非常に残念ではありますが、3月13日(金)から22日(日)の9公演を有料生配信致します。

舞台は生き物です。連日配信される同じ舞台を連続でご覧になったとしたとしても、一日として同じ舞台は存在しないので、後悔はさせません。

最後に、ゲームユーザーの皆さんへ。
生放送で「舞台とゲームは別だ」というような発言をしてきましたが、このような事態ですので、ゲームの中での舞台の存在を少し許容していただきたいです。
舞台を見たかったのに見られなかったゲームユーザーの皆さんに、今回の舞台の開催方法についての告知をさせてください。
また、今まで舞台を観たことがなかった皆さんにもぜひこれを機会に見ていただければと切に願っております。

未曾有な事態の中、心の穏やかさを保ちづらい日々ですが、皆さんの心身の健康と一刻も早い事態の収束を願いつつ、僕らは僕らができることを続けていきたいと思います。

誰かの為じゃない、あなたの為の”タガタメ”になりますように。

プロデューサー 今泉潤

MENU
MENUを閉じる